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アマゾンの奇祭!ボイ・ブンバ祭りで感じるパリンチンスのエネルギッシュ体験
ブラジルで誰もが知る最大のお祭りといえばリオ・デ・ジャネイロのサンバカーニバルですね。
しかしながら北部アマゾナス地方にはサンバカーニバルに引けを取らないボイブンバがあるのです。
サンバカーニバルはサンバという音楽と踊りを主体に趣向を凝らしたショーを展開します。
しかしながらボイブンバは牛をモチーフにしたダンスで、アマゾナス地方で行われます。
名称は「ボイ・ブンバ」といい、赤組(ガランチード)と青組(カプリショーゾ)の2組による合戦と言った構成で、双方が決められた時間内にダンスや出し物を披露し、審査員によって厳格に採点され、毎年勝者が決定されるのです。
この赤と青は古い昔からの歴史を持ち、州内を赤と青に2分してしまうほどのエネルギーがあるのです。
お祭り好きのブラジル人が3日三晩を掛けて行うダンス合戦は、見ている観衆も胸を熱くするものです。
因みにこのボイ・ブンバは、聴衆参加型のイベントで、観光客も客席に座ってみているだけではなく、企画された指示役の指示通りに動き、その動きが審査員の審査対象に含まれ、勝者の判定を左右することになるもので、一体感が生まれ非常に興味深いものがあります。
いわば「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損、損」と言われる阿波踊りのようなものです。
この興味深いボイブンバについてもっと詳しく掘り下げてみましょう。
Boi Bumba Parintins
ボイブンバとは
ボイブンバの背景
19世紀半ばアメリカでゴムの加工法が発見され、天然ゴムの利用が急拡大し価格が高騰する要因になりました。
当時天然ゴムの産地は世界的にみてもアマゾン地方だけ、世界規模の天然ゴム産出地としてアマゾンにゴム景気が訪れ潤いを見せたのです。
ゴムの需要はその後自動車用のタイヤの発明に伴いますます拡大の一途をたどることになり、アマゾンのゴム景気熱もヒートアップしていきました。
このアマゾン地方のゴム景気に目を付けた北東部の地方からの人の流入が盛んになり、それに伴い北東部で盛んに親しまれていたブンバ・メウ・ボイもアマゾン地方に持ち込まれたといわれています。
その流入した人たちはパリンチンスにも住みつき、その中には現在のガランチードの創始者の親族や、カプリショーゾの親族が含まれていたこともあり20世紀初頭にはパリンチンスにもいくつかのボイブンバのチームが生まれていたようです。
そのような歴史の中から現在のボイブンバを継承する2つのチーム、ガランチードとカプリショーゾが誕生し発展を続けてきたといわれています。
ブラジルにおけるボイブンバというフォルクローレフェスティバルの誕生の背景や赤組ガランチード、青組カプリショーゾそれぞれの誕生の歴史、背景などについては、Lingua de Boiというサイトに詳しく説明されていますのでご覧ください。
出典元:Lingua de Boi(URL:https://linguadeboi.web.fc2.com/history_2.html)
パリンチンスのボイ・ブンバ
パリンチンス島へのアクセスルート
マナウスの東約370㎞程アマゾン川を下ったところにあるパリンチンス島、この島は人口約7万人ほどの静かな島で陸路は存在しません。
従ってアクセスの方法は小型飛行機か船となります。
この島が毎年6月の最終週になるとその表情を一変させます。
それが毎年開催されているパリンチンスのフォルクローレフェスティバル「ボイ・ブンバ」なのです。
このボイ・ブンバはフォルクローレフェスティバルとしてブラジル最大規模を誇り、毎年海外からも含め島の人口を超えるほどの観光客を呼び寄せている一大イベントなのです。
先に書いたようにこの島へのルートは船もしくは小型飛行機ですが、ほとんどは船でのルートです。
ボイ・ブンバの時期になると前述のように島の人口を超えるような観光客のほとんどが船で押し寄せるために、多くの港をもたないパリンチンス島では島の周囲に隙間なく船が並ぶといった光景も珍しくありません。
アマゾン川を航行する船
アマゾン川を航行する多くの船は通称ハンモック船と呼ばれる2~3階建ての船が多い。
1階部分には雑魚寝スタイルの客室があり、2,3階はハンモックを掛ける金具が用意されていて、早いもの順にハンモックを掛ける場所を選べるというもの。
価格も安いので、時間があればゆったりとハンモックでゆられながらアマゾン川を旅するのがおすすめです。
但しこのボイ・ブンバの期間中はごった返し状態になりますので、ゆったりとといった風情は残念ながら難しくなります。
他にもツアーでは高速ジェット船なども使われており、リッチな感覚を楽しめるはずです。
パリンチンスボイブンバフェスティバルは多くのツアー会社が取り扱っています。
言葉の心配もなく思い切り楽しみたいあなたに日系のツアー会社であるマナウス市のATSturがおすすめです。
出典元:ATStur(URL:https://atstur.com/jp/cidade-de-parintins/)
ボイ・ブンバフェスティバル
パリンチンス島にはボイ・ブンバ専用のブンバドームと呼ばれる円形のアリーナがあります。
客席は中央から左右に2組を分ける形で赤組ガランチード席と青組カプリショーゾの席に分かれているのです。
チケット購入の際にはどちらの席を選ぶか(要はどちらのチームを応援したいか)を決めることになります。
多くのサポーターで両陣営は埋められることになりますが、観光客もどちらかを選んでサポーターの一員になるということです。
パリンチンスでのボイブンバフェスティバルは毎年6月最終週の金土日に開催されることが決められています。
パリンチンスも暑さ厳しい時期であり、ボイ・ブンバは昼の暑さを避けて3日間午後9時から明朝4時ころまで、両陣営の趣向を凝らした山車とテーマ音楽とボイダンスで踊り続け盛り上がりを見せます。
客席のサポーター同様に観光客もボイブンバフェスティバルを構成しているメンバーであり審査の採点の対象です。
そのために両陣営ともにチームリーダーの指示ですべてがコントロールされ、会場で感じる熱気はただならぬものがあります。
ボイブンバのショーではガランチードとカプリショーゾが交互に決められた時間内で熱演を繰り返します。
山車の出来具合やテーマ曲の良し悪し、応援の迫力、統制の見事さなどが審査の対象です。
公平性を保つためお互いのチームがショーを熱演している間、相手方陣営は静かに聞かなければならないというルールも決められているのです。
例え観客席が騒がしかったとしても原点の対象となるため、客席の応援や静かさをコントロールする指示役が両陣営ともに必ず客席におり、客席のサポーター観客はその指示役の指示通りに応援したり、静寂を保ったりしなければならないという厳格なルールで進められていきます。
中央でボイ・ダンスを演じているチームはダンサー、巨大な山車を動かすバックサポーター、テーマ曲を演奏するバッテリアなどから構成されており、その熱気たるやすさまじいものです。
同じように客席の熱気もまたものすごいものがあります。
感覚的にはすぐ隣で話しかけられてもなかなか聞き取れないくらいの凄まじさで、一度味わったら病みつきになってしまいます。
赤組ガランチードは白牛、青組カプリショーゾは黒牛をモチーフにした巨大な山車が雰囲気を盛り上げます。
平均的には高さ20メートル前後、中には高さ35メートルもありそうな山車もいくつか見ることができます。
その迫力は素晴らしいものです。
各陣営はテーマに沿った曲を作りストーリー性を持たせた山車づくりが行われていて、山車を見てもダンサーたちを見ても衣装の華やかさやダンスの迫力に驚かされます。
踊りや大きく派手な山車に目を奪われますが、その巨大な山車を繰り出し的確に動かしているのはバックで支える裏方の方々で、あの大きな山車を間違えることなく動かしている裏方さんたちの行動には大きな感動を覚えます。
ボイに関するうんちく
ボイとはポルトガル語で牛を意味しており、ガランチードは赤牛、カプリしょーゾは黒牛をモチーフとしています。
パリンチンスではこの2種の牛が常に対として対峙しており、電話ボックスもそれぞれの牛をモチーフに造られています。
コカ・コーラのロゴは世界的に赤ですが、パリンチンスのコカ・コーラには青いロゴがあります。
青いロゴのコカ・コーラは世界でパリンチンスだけだそうです。
いずれにしても言葉や文章ではパリンチンスのボイブンバフェスティバルの迫力も凄まじさもなかなか伝えることができません。
現場で体験して肌で感じてもらうのが一番です。
南米ブラジル訪問を考えているあなた、ボイ・ブンバフェスティバルも計画に織り込んでみてはいかがでしょう。
出典元:たびこふれ(url:アマゾンの奇祭、ボイブンバ | たびこふれ (tabicoffret.com))
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Boi Bumba Parintinsまとめ
アマゾンパリンチンス島で毎年開催されているボイ・ブンバフェスティバルは広く海外からも評価されています。
このフェスティバルは毎年6月の最終週の金土日の3日間を赤組ガランチードと青組カプリショーゾが熱気のこもったボイブンバのダンスや巨大な山車を出して競い合う一大ショーイベント!
この時期パリンチンスには島の人口を超える観光客やサポーターたちが集まり、フェスティバルを盛り上げるのです。
このフェスティバルはただ見るだけではなく、観客も一体となって盛り上げる参加型のフェスティバルで、観客の動向も審査の点数に大きく影響するという厳格なルールがより一層一体感を深めています。
僕もパリンチンスの会場でサポーターと一体となって参加した経験がありますが、体中で感じるビートは沁みついており生涯忘れることができません。
あなたが体感したなら同じ感覚を体中に沁み込ませることになるはずです。
最後まで読んで頂きありがとうございます。


