2025.10.24

アマゾンジャングル！マナウスーマルガリータ島走破記録4

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前回ヴェネズエラ側の国境の町サンタエレナに到着時、燃料を購入したところ産油国であるにもかかわらず期待に反して高価であったことに驚いたと書きました。

なぜ産油国での購入価格が効果なのかは次の給油の際にはっきりするので、それまでちょっとお楽しみということにしておきましょう。

前回わが愛車アミーゴは空気抜けの心配もなくなりグランドサバンナに突入、見渡す限りの大平原の中の一本道を走り始めたことお伝えしました。

ここから先は本格的なグランドサバンナ走行の始まりです。

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グランドサヴァンナの始まり

走ること大好き人間にはたまらないシチュエーション

このグランドサバンナの景色の中でもう一つ印象に深く残っているのが道路です。

走ることが大好きな人間には応えられない景観といえるでしょう。

まっすぐな道は１０ｋｍほども続くかとおもえるほど続いており、緩いカーブをクリヤーするとまた同じようにまっすぐな道が続く。

路面状態もよく行き交う車も少ない状況、おおよそ１時間ほどの走行の間にすれ違った車は何と１０台にも満たなかったのでした。

それにしても走っている車はやはりスピードが出ているようです。

速度制限があるのやら無いのやら標識も確認できない状況ではありますが、どうしてもアクセルに力が入ってしまうようです。

残念（？）ながら我が愛車はトラクターのようなもので時速１００km程度が限界であったが、体感の良さは言葉で言いつくせないほどでした。

この感覚はジャングルで感じたのと同じ意味合いで大自然の感動に勝るものはないようです。

ここに高性能スポーツカーでも持ち込んで走り込めたら思いっきり満足できるだろうな～などと考えながら走っていた事が思い出されます。

グランドサヴァンナの印象

グランドサバンナはボアビスタ郊外の景色と同じような大平原である。

だがよく観察してみるといくつかの違いがあることに気がつきました。

一つには水がないのです、ボアビスタの大平原のようなのような湿原状態ではない大平原だったのです。

其れから適当にアップダウンがあるのです。

これもボアビスタ郊外のそれとは異なっており、更に大きく異なっていたのは牛や馬が一頭も見えないことでした。

あるのは適当に散らばった椰子の木と其の中に伸びた一本の道、其れから其れから、此れぞと其の大平原の遥かかなたにいくつか散らばるテーブルマウンテン（テーブル状台地＝テプィ）、此れぞ何を隠そうかの有名なギアナ高地に点在するテーブルマウンテンなのです。

我々は車を止めてゆっくりみとれる時間がなかったために、走りながらの鑑賞となったのが心残りではありました。

其の数は正確にはわかりません。

道路から見えるだけでも左右に１０－２０個くらいがありうっすらと霞んで見えている姿がより雄大さを醸し出していました。

目視で見る限り５０－１００ｋｍはなれていると推測されますが、途中を遮るものが何もない状態で神秘性をまして目の中に飛び込んでくるのです。

検問の現実

グランドサバンナの景色の中をどれほど走ったのか忘れそうな感覚の中で、突然現実に戻されそうな光景が目に飛び込んできたのです。

それは検問所です。

検問所の前には５－６人の兵士が機関銃を肩から提げて待っているのです。

よく見ると別の兵士が小高い丘の上でも監視していました。

遮るものが何もない景色であることは前にも書きました。

我々は遥か前方からすでに監視されていた事になり、思わずスピード違反も検挙の対象になるのではと心配したほどでした。

この検問所の手前に必ず”DESPACIO”と書かれた標識があります。

この標識を見たら要注意なのです。

標識の手前ではスピードを充分に落とし、ゆっくりロンバダを超えながら検問所に入っていくことを指示しているのです。

（注：ロンバダとはスピードをおさえさせるため、道路上に作られたかまぼこ上の盛り上がり）それにしても此れだけの兵士に囲まれて機関銃を目のあたりにするのは、銃口は下を向けられていてもあまり気持ちのいいものではない。）

ここの検問所は最初であるが、ここの責任者がかなりのインテリらしく（風体もインテリ風なのがにくいが）、めがねの奥から鋭い眼光がひかり、特に車両の証明書はかなりの時間をかけてつぶさにチェックされました。

横から口出しをしようにも其れを受け付けないような雰囲気を漂わせていたのです。

実の所我々はこういう場合に手持ちしたチョコレートを渡して早く終わらせようという魂胆があったのですが、其れを簡単に言い出せない状況だったという事でです。

何とかクレームもつけられずに無事審査終了し事無きを得たのだが、この時は未だもう一度このインテリによってもう少しややこしい事が起こるであろう事は考える余地もなかったのでした。

グランドサバンナの終焉

景色が一変・・山岳道路に突入

検問所を過ぎるとまもなく正面にもっこりと盛り上がった小高い山が現れました。

これからは今までのグランドサバンナと別れ、景色のまったく異なる山岳道路に入っていく事になります。

この辺一帯はカナイマ国立公園に指定されており、これから突入する山も自然公園として指定されていることを知りました。

この道路を走り始めて気づいた事は、”シカに注意”の看板がやけに目に付く！

其れからここの道路を走っている時はヴェネズエラというよりも日本の山を走っているような感覚になっていました。

道路の曲がり具合、標識の立て方、道路周辺の造形、草の形などが実に似ている・・とはいっても、やはりここはヴェネズエラにまちがいないのですが！

つづら折りの道路をくねくねと登る事数十分（時間の感覚が定かでないが）、やがて頂上に上り詰めてきたのですが、登ってくるまでは雨の兆候はなかったのに、頂上では雨が降っていたのです。

頂上では止まることなくいっきに下り始めたのですが、下り始めて暫くするとまた雨が落ちてこないといった状況になりました。
そう！頂上付近だけに雨雲がちょこんとのっかって雨を降らしていたようでした。

下り道も上りと同じような曲がりくねった道の連続、腕に自身のある人もない人も要注意の場所なのです。

さて下りも終わりに近づいてやがて平坦な道路になると、周辺の景色は相変わらず日本の田舎を思わせるような、道幅は狭く周りには畑のように耕した小さな土地が点在し、後は小高い山の連続が暫く続く景色になりました。

そんな景観の中で走り続けていた我々二人の口からどちらからともなく懐かしい歌謡曲のフレーズが飛び出していたのです。

お互い笑い出しながら”よしそれじゃ”というわけで次から次と鼻歌風に歌ってみることに、懐かしい歌を口ずさみながらの珍道中がこの後しばらく続きました。

山を下りて間もなく2度目の検問所に出会うことになりました。

ここの兵士達は半分冗談を言いながらのお役目で、もっていたチョコレートを手渡すと喜んでいけいけといってあっさりと許可をくれました。

とても先ほどの検問と同じ組織によるものとはおもえない一幕でした。

まあ！機関銃を携えていることに変わりはありませんでしたが！

ヴェネズエラ2度目の給油

山を下りて間もなく「鉱山の町」といわれるサン･イシドロというこじんまりとした町に入りました。

給油スタンドを探してガソリンを入れる事にした我らは、道路脇に見つけた小さな給油スタンドに車をつけ、いつものように”ガソリン満タン”といって注文しました。
満タンの値段を聞いてびっくり、前回のサンタエレナの給油時の５分の１くらいの価格なのです。