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エネルギッシュな音楽と踊りに驚愕!パリンチンス島に続く奇祭ボイ・ブンバ
ブラジルのフェスティバル「ボイ・ブンバ」
ブラジルはラテンの国、陽気な人種、サッカー大国と言った印象の強い国、ブラジルのフェスティバルと言えば毎年2月~3月のある時期に行われるリオデジャネイロ市のカーニバルがあまりにも有名でしょう。
毎年行われるカーニバルそのものは、リオだけではなくその他の各地で同様に開催されるものです、いわば日本の盆踊りのようなもので規模の大小はありますが、主旨は復活祭の47日前の火曜日と決められている関係で、毎年日にちが前後しているものなのです。
大変残念なことですが、2021年においてはコロナ感染問題の影響で多くの地域の開催時期が大幅に変更されているようです。
各地で模様されるカーニバルの中でリオのカーニバルは規模としても最大規模であり、海外からも人気が高く多くの観光客を集めていることから超有名になっているのです。
カーニバルは各サンバのクラブチーム対抗となっており、リオの場合にも約35チーム前後のサンバチームが参戦、一年をかけて企画、構成、衣装や大道具、小道具までも準備し、一大イベントとしてのカーニバルショーを展開しています。
さてカーニバルではリオのカーニバルが最大であることに間違いはないのですが、ブラジルにはもう一つの有名なフェスティバルがあります。
カーニバルはサンバという音楽と踊りを主体に趣向を凝らしたショーを展開しますが、もう一つのフェステバルはボイダンスと言われる牛をモチーフにしたダンスで、アマゾナス地方で行われます。
名称は「ボイ・ブンバ」といい、赤組(ガランチード)と青組(カプリショーゾ)の2組による合戦と言った構成で、双方が決められた時間内にダンスや出し物を披露し、審査員によって厳格に採点され、毎年勝者が決定されるのです。
この赤と青は古い昔からの歴史を持ち、州内を赤と青に2分してしまうほどのエネルギーがあるようです。
お祭り好きのブラジル人が3日三晩を掛けて行うダンス合戦は、見ている観衆も胸を熱くするものです。
因みにこのボイ・ブンバは、聴衆参加型のイベントで、観光客も客席に座ってみているだけではなく、企画された指示役の指示通りに動き、その動きが審査員の審査対象に含まれ、勝者の判定を左右することになるもので、一体感が生まれ非常に興味深いものがあります。
いわば「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損、損」と言われる阿波踊りのようなものです。
この興味深いボイブンバについてもっと詳しく掘り下げてみましょう。
ボイブンバの背景
ブラジルにおけるボイブンバというフォルクローレフェスティバルの誕生の背景や赤組ガランチード、青組カプリショーゾそれぞれの誕生の歴史、背景などについては、Lingua de Boiというサイトに詳しく説明されていますのでご覧ください。
パリンチンスのボイ・ブンバ
島へのアクセスルート
マナウスの東約370㎞程アマゾン川を下ったところにあるパリンチンス島、この島は人口約7万人ほどの静かな島で陸路はなく小型飛行機か船がこの島へのアクセスルートです。
この島が毎年6月の最終週になるとその表情を一変させます、それが毎年開催されているパリンチンスのフォルクローレフェスティバル「ボイ・ブンバ」なのです。
このボイ・ブンバはフォルクローレフェスティバルとしてブラジル最大規模を誇り、毎年海外からも含め島の人口と同じくらいの観光客を呼び寄せている一大イベントなのです。
先に書いたようにこの島へのルートは船もしくは小型飛行機ですが、ほとんどは船でのルートです、ボイ・ブンバの時期になると前述のように島の人口と同じくらいの観光客のほとんどが船で押し寄せるために、多くの港をもたないパリンチンス島では、島の周囲に隙間なく船が並ぶといった光景も珍しくありません。
アマゾン川を航行する多くの船は通称ハンモック船と呼ばれる2~3階建ての船が多い、1階部分には雑魚寝できるような客室はあるが、2,3階はハンモックを掛ける金具が用意されていて、早いもの順にハンモックを掛ける場所を選べるというもの。
価格も安いので、時間があればゆったりとハンモックでゆられながらアマゾン川を旅するのも格別でしょう。
但しこのボイ・ブンバの期間中はごった返し状態になりますので、ゆったりとといった風情は難しいかもしれません。
他にもツアーなどでは高速ジェット船なども使われており、リッチな感覚も味わえるでしょう。
多くのツアー会社が取り扱っているようですが、ATSツールは日系でお勧めです。
ボイ・ブンバフェスティバル
パリンチンス島にはボイ・ブンバ専用のブンバドームと呼ばれる円形のアリーナがあり、客席も中央から左右に赤組ガランチード席と青組カプリショーゾの席に分かれており、チケット購入の際にどちらの席を選ぶか(要はどちらのチームを応援したいか)を決めることになります。
多くのサポーターで両陣営は埋められることになりますが、観光客もどちらかを選んでサポーターの一因になるということです。
パリンチンスで毎年6月最終週の金土日に開かれるボイ・ブンバは昼の暑さを避け、3日間午後9時から明朝4時ころまで、両陣営の趣向を凝らした山車とテーマ音楽とボイダンスで踊り続けるのです。
客席に入ったサポーター、観光客もボイブンバを構成しているメンバーであり、審査の採点の対象ですから、両陣営ともに熱の入り方はただならぬものがあります。
又ボイ・ダンスのショーはガランチードとカプリショーゾが交互に決められた時間内で熱演を繰り返し、山車の出来具合やテーマ曲の良し悪し、応援の迫力、統制などを審査されますが、公平性を保つためショーを熱演している間、相手方陣営は静かに聞かなければならない。
従い例えばガランチードが演じている間は、カプリショーゾ陣営は静かにしていなければならず、騒ぐこともできないのです。
例えば観客席が騒がしかったとしても原点の対象になってしまうというもので、そのために客席の応援や静かさをコントロールする指示役が、両陣営ともに必ず客席におり、客席のサポーター、観客はその指示役の指示通りに応援したり、静寂を保ったりしなければならないという厳格なルールで進められていきます。
中央でボイ・ダンスを演じているチームはダンサー、巨大な山車を動かすバックサポーター、テーマ曲を演奏するバッテリアなどから構成されており、その熱気たるやすさまじいものがあるが、客席の熱気もまたもの凄いものです。
すぐ隣で話しかけられてもなかなか聞き取れないくらいの凄まじさで、一度味わったら病みつきになってしまいそうなほどです。
赤組ガランチードは白牛、青組カプリショーゾは黒牛と共に、大きな山車が出てきますが、平均的には高さ20メートルくらい、中には高さ35メートルもありそうな山車もいくつか見ることができます。
その迫力は素晴らしいものです。
各陣営はテーマに沿った曲を作り、ストーリー性を持たせた山車づくりが行われていて山車を見ても、その迫力に驚き、ダンサーたちを見ても衣装の華やかさやダンスの迫力に驚かされます。
踊りや大きく派手な山車に目を奪われますが、その大きな山車を繰り出し、的確に動かしているのはバックで支える裏方の方々で、あの大きな山車を間違えることなく動かしている裏方さんたちの行動には大きな感動を覚えます。
因みにボイとはポルトガル語で牛を意味しており、ガランチードが白牛、カプリショーゾが黒牛、パリンチンスではこの2種の牛が常に対となっていて電話ボックスも両者の牛をモチーフに造られています。
コカ・コーラのロゴは赤ですが、パリンチンスには青いコカ・コーラのロゴがあり、青いロゴのコカ・コーラは世界でパリンチンスだけだそうです。
いずれにしても言葉や文章では迫力も凄まじさもなかなか伝えられません、肌で感じてもらうのが一番です。
南米ブラジル訪問を考えているあなた、ボイ・ブンバも計画に織り込んでみてはいかがでしょう。
出典元:ATSturパリンチンスボイブンバ2019(url:パリンチンス ボイブンバ フェスティバル | ATSツール (ATS TUR))2021/01/11閲覧
たびこふれ(url:アマゾンの奇祭、ボイブンバ | たびこふれ (tabicoffret.com))2021/01/11閲覧
あとがき
ブラジルでは世界的に名高い2つの大きなダンスフェスティバルがあり、リオのカーニバルは有名ですが、アマゾン地方で開催されているボイ・ブンバも広く海外からも評価されているダンスフェスティバルです。
ボイ・ブンバはアマゾン川に浮かぶパリンチンス島という島で、毎年6月の最終週の金土日の3日間を赤組ガランチードと青組カプリショーゾがボイのダンスや大きな山車を出して競い合う一大ショーイベントで、この時期パリンチンスには人口の7万人を超えるような観光客やサポーターたちが集まり、フェスティバルを盛り上げています。
このフェスティバルはただ見るだけではなく、観客も一体となって盛り上げる参加型の祭りで、観客の動向も審査の点数に大きく影響するというのが面白い所でもあります。
コロナ禍で2021年のボイ・ブンバがどうなるのか今現時点では難しいですが、いつかはあなたにも肌で感じてほしいお祭りです。
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