8日間の予定で走り出した「赤い絨毯の道」の走破チャレンジ!
偉大なるアマゾンジャングルを抜け無事ヴェネズエラへの入国を果たした我らはブラジルとの環境、文化の違いに驚き、イガラッペや蝶のドキドキ、はたまた闇一色のジャングルで見た鳥肌が立つほどの星空の感動、大草原、陸続きの国境の雰囲気や検問所など走破記録5までの中で紹介した2日間が終わりました。
この先ヴェネズエラのさらなる内部に入るとともに、目的地である大西洋上に浮かぶマルガリータ島に上陸するまでまだまだ多くの感動が待っているだろうとわくわくが止まらない二人です。
我ら二人の珍道中の数々をお楽しみください。
Puerto Ferry Margarita Island
ヴェネズエラ珍道中
ヴェネズエラのその先へ肝を冷やした失敗
3日目の朝を迎え、まずは腹ごしらえとホテルのレストランへ直行、あまり変わり映えのしない朝食をありがたくいただきいざ出発!
チェックアウト後車に乗り込み、一路マルガリータ島を目指すべく意気揚々と車を走らせたのだが・・・チョット何かがおかしい。
高速道路に乗って気持ちよく走り始めた我らだったが、インターチェンジ手前の道路上に表示された行先を見て焦ったのです。
行先表示板に書き込まれていたのはサンタエレナ方向だったのです。
即ちホテルから出て高速道路へ向けてを走りはじめたのだが、のった方向が逆だったようで戻っていく方向だったのです。
それにしても早く気がついてよかったと胸をなで下ろしました。
とりあえず車をUターンできるまところまで走らせ軌道修正の後、今度こそはとマルガリータへ向けてアクセルを踏み込んだ。
プエルトオルダスの魅力
それにしてもこの街は昼間見てもやっぱりきれいな街なのです。
夜は闇に紛れて街路灯や街の明かりでしかわからなかったの界隈だが、川と街が何故か良くマッチしているという印象。
まもなく水力発電所入り口の看板が我らの視界に入ってきました。
世界第2位の水力発電所がここにあるらしい、素晴らしいこととおどろきました。
ただここでも残念ながらゆっくりと発電所巡りをする余裕はなかったのです。
やがてきれいな吊り橋が正面に迫ってきました。
この橋はオリノコ川に架かる橋でアンゴストゥラ橋、絵葉書にもなっていて観光スポットの一つです。
ここを過ぎるとやがて有料道炉に入っていくのですが、確か通行料金は550ボリバール程度で約1レアルチョットといった所です。
(日本円に換算すると当時のレートで50~60円程度)
※直近の通行料金については確認の上ご利用ください。
橋を渡って更に走るとエルチグレというこじんまりとした町に入ってきました。
この辺から道路はわりと広く感じますが、残念ながらあまり長続きはせず暫く行くと道幅が狭くなるとともに穴ぼこが目立ち始めるといったようにこのあたりの道路事情はあまりよろしくないようです。
ヴェネズエラに入ってからも既にかなりの時間が経過しており、ここまで来るとまもなく海が見えてくる頃と淡い期待を持ちながら、次の通過地プエルトラクルスを目指し走り続けました。
前方を行く車のCOROLLAの文字が目立っていたのが印象的でした。
マルガリータ島への玄関口プエルトラクルス
その後しばらく走り続けると、まもなくプエルトラクルスの標識が見えてきました。
そうです!
プエルトラクルスこそがマルガリータ島への玄関口の街なのです。
プエルトラクルスに入ってきたのが午後1時を回った頃であった。
さすがにこの時間になると腹が減ってきたということで、街の中の小さなレストラン(?)に寄ることにしました。
このレストランはランショと呼ぶにふさわしい店構えであるがメニューにはたいした物がない。
何でもいいと言う事で確か肉を食べたような気がするが、それ程にほとんど印象に残らない店でした。
それにしてもこの街ではアメリカ車のポンコツが実に多い、特にタクシーが多いのです。
この街はプエルトオルダスの雰囲気とは大きく異なり、こぎれいと言う印象には程遠い町。
マルガリータ島への定期カーフェリーの不思議
昼飯を終えていよいよここからすぐのフェリー乗り場に向かう。
フェリー乗り場に着くとたくさんの車と大勢の人たちでごった返していました。
1日に複数便が往来しているのだが待っている人の実に多い事に驚きました。
しかも並んでいなければ乗れない状況なのです。
しかしながら次の出港予定の船の定員に対して、乗船券を受け取って其の船を待っている人が何故か少ないことに気づきました。
何故この出港時間前の空きに対しても他の待っている人に乗船券を発行しようとしないのだ・・・と不思議に思っているととなりにいた男の人が、我々に教えてくれました。
「普通予約は受け付けていないのにアミーゴの予約は入れてあるから、船が出るぎりぎりまでは他のお客には絶対に発券しないんだ」
その説明を聞いて我々はやっと事情が理解できたのです。
やっぱりここも南米の国、アミーゴ(友達)社会の国だったんだと。
それにしても裏でなんでもできちゃうと言う事は悔しい反面、うらやましい気もしながら相棒と交替で順番待ちの列に並ぶ事を余儀なくされたのでした。
そのうちに誰からとなくざわつき始め、車で渡るには今日中には渡れないかもしれないと言う声が出始めたのです。
良く聞いてみると人間のみならのっていけるが、船のキャパの問題があり車と共に渡るにはこの待っている人の数では今日は無理と言うことであった。
残りの出向予定は最終まで後2便、とりあえずもう少し様子を見ながら待ってみる事にした。
相変わらず待合所の中は人でごった返しており、暑さと相俟って気分を悪くしているような人も見受けられる。
直近の船の時間が迫ってきたが乗船券を発券してもらって待っている人は増えてこない、暫く列に並んで待っているとやっと窓口の担当が乗船券の発行を始めた様子。
即ち待っても待っても予約を入れてある人間が来ないから、ここで始めて一般の待ち人達に発券がおこなわれるという始末。
これもどうも役人がらみのアミーゴの仕業のようであり、日常茶飯事ということです。
この船の定員までの待ち客に対して発券され締め切られました。
まだまだ残っている人は多いのだが、予約を入れているアミーゴ達がくればここにいる人たちはまたまた後ろにまわされてしまうのです。
悩ましい判断
ここで相棒がまた様子を聞きに行って戻ってきた。
どうも最後まで待っても車ごと渡れる可能性はほぼ無理という状況であることを告げてきた。
どうしようかと悩んでいると隣で同じように待っている若い男が話し掛けてきて「いつも最後の便では必ず全員渡れているから、俺は最後まで待って車で渡る」と言ってきたのです。
聞けば何回かここを渡っているが、予約を入れている奴等はほとんど来ないから、最後には皆車ごと載せて渡る事ができていたとの事、彼の自信は相当なものでこの辺の事情にかなり詳しい様子であった。
ただ最悪の事態を考えると我々には時間がない事もあり、最後の便でも渡れなかった時には最悪マルガリータ島をあきらめる判断もしなければならず、此処は相棒の提案通り車を置いて我々だけで渡る事を決めたのです。
折角ここまできてと言う思いが強かったが、これだけの強行軍では何が起こるかわからないのもまた事実であり、やむなく車での渡航を断念した。
やがて乗船の時間が近づき乗船開始、船は大きな船でいろいろな人たちがいろいろな思いで乗っている様子が伺える。
デッキから外を見れば既にもう真っ暗、そう我々はほぼ半日もあの待合所に缶詰状態になっていたのでした。
マルガリータ島に入港するまでの時間は約4時間、半分定期便のようなものだからかい出しの大きな荷物を幾つも抱えて乗り込んでいる人もいれば、ビキニ姿のままで乗り込んでいるお姉さん方がいたりして船の中も結構楽しいものである。
残念ながら我らはこれまでの長距離ドライブの疲れにより、いつしかフェリーのゆりかごで眠りについていた次第。
マルガリータ島の船着き場はセントロ(中心街)から車で凡そ20分くらいかかると聞いていました。
船着き場に着いてから、この夜にタクシーなど拾えるんだろうかと二人して心配をしていたところ、近くで我々の話を聞いていた男が話しかけてきました。
「私は船着き場に車を置いてあるから、それに載せていってやる」と言うのです、それは願ったりかなったりとすぐにお願いをした次第。
実はこの方は医者らしく島と本土を行ったりきたりしているので車はいつも置いてあると言うことでした。
どこでも困っている人を助けてくれる人は必ずいるものだと感心しました。
マルガリータ島上陸
暫く会話を楽しんでいると船が最終目的のマルガリータ島の船着き場に入港しました。
時間は夜の10時をまわっていました。
船を下りて彼の車に乗り込む、ちょっと古く小さい車だった事を思い出す。
それにしてもどこにいってもいい人はやっぱりいるもんだとあらためておもったものです。
彼曰くホテルまでは送ってやれないのでセントロの入り口まで送るから、そこからホテルまでタクシーを掴まえてくれというのでそれでオッケーと応えセントロのいる口で降車しました。
彼の車を降りた後タクシーを乗り継ぎホテルへ。
本日のホテルはマルガリータ島一番といわれておりこぎれいで格の高さが感じられました。
もう夜中近くで腹も減ったことからこの近くに日本食はあるかとホテルの従業員に聞いてみると、何とホテルの近くにNIKKEYと言う日本食レストランがあると言う。
よし行こうと言う事ですぐさま歩き出していました。
5分位歩いた所で其の店にたどり着くことができました。
ただなんとなく日本食レストランというよりも和洋折衷の感じで、よく教科書で論議されるような見当違いの日本みたいな店がそこにあったのです。
とりあえず店内に入ってみるとマスターは思った通り現地人、何故か祭のハッピを羽織っているのが特徴的でした。
この辺まではまだいいかなという感じであるが、、、
飲み物は何があるかと聞くと日本のビールがあるという、早速頼んで待つ事少々サッポロビールが出てきたのでした。
つまみに海の近くでもあるし刺し身を食べようと刺し身を注文、ほどなくして出てきた刺し身盛り合わせに思わず口あんぐりとなったのでした。
皿への盛り付け方は千切りのキャベツをお皿に山盛りにして、その上に刺身を平たくならべてあったのです。
ちょうど一口カツをならべるように、、
別に決まった形がある訳でもなし、味は海の近くという事もあってそこそこ美味かったし不満は特になかったのですが、日本もここまで来るとやっぱり理解されていない部分が多い事を実感させられたのでした。
聞けばマスターは日本には行った事がないとの事、但し日本人に教えてもらったということだが独学に近い状態でも日本食を食べさせてくれていることに感謝した次第です。
満腹感を憶えながら歩いてホテルに戻り、出発3日目にしてとうとうマルガリータ島まで来たんだとあらためて実感しながら眠りに就いた夜でした。
Puerto Ferry Margarita Islandまとめ
ブラジルマナウスで夢見た「緑の大地を貫く赤絨毯の道」を走破してのヴェネズエラマルガリータ島に3日目にして到着した我々は、旅の疲れもあってマルガリータ島の良さやホテルのすばらしさを実感することもなく眠りについてしまったのでした。
マルガリータ島のナイトライフを味わうこともなく、またマルガリータ島での夜はもうないことも忘れてである。
仕方のないことだが我々は4日目のマルガリータ島のわずかな時間を、いい思い出にしようと楽しんでいますので次回はマルガリータ島の楽しかったこと、驚いたことなど綴っていきます。
お楽しみに!
最後まで読んで頂きありがとうございます。

